
中国が世界を攪乱する―AI・コロナ・デジタル人民元
野口 悠紀雄
東洋経済新報社 / 2020-05-22
この本について
国際ニュースを見ていて、「結局これって何が本質なんだろう」とモヤモヤしたまま閉じること、けっこうあります。米中の対立も、コロナ対応の違いも、表面的な出来事だけ追っていると、結局どう読み解けばいいのか分からないまま時間だけが過ぎていく感じがするんですよね。 この本が助かったのは、「中国が今どこに向かっているのか」という長いスパンの視点をくれたことでした。たとえば、自由か管理かという二者択一を迫られているのは中国だけではなく、むしろ私たち自身の生活にも静かに入り込んでいる問題だと気づかされます。また、米中経済戦争を“貿易のケンカ”ではなく、「未来の社会の基本原理をめぐる争い」として捉える視点は、ニュースの見え方をだいぶ変えてくれました。そして、中国が覇権国になれるかどうかを左右する鍵として「寛容」という概念を置くことで、経済データだけでは読み取れない深いところに光を当ててくれます。 大げさに煽るタイプの本ではないですが、国際情勢を自分の頭で整理したい人にはじわっと効く内容でした。特に、「自由と安全のどちらを優先するか」という問いに答えを出せずにいる人には刺さりやすいと思います。
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ハイライト密度
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