
ウィニング・アローン――自己理解のパフォーマンス論
為末 大
President Inc / 2020-05-13
この本について
仕事でも人生でも、自分のペースが掴めなくなる時ってあります。周りが気になって焦ったり、考えすぎて身動きが取れなくなったり、今いる環境に違和感を覚えたり。頑張りたい気持ちはあるのに、どこを整えればいいのか分からないまま日々が過ぎていく。僕自身、そういう時期に救われたのが『ウィニング・アローン』でした。 この本が効くのは、精神論でも根性論でもなく、「自分という競技者をどう扱うか」という視点をくれるところです。たとえば、よそ見をしないこと。周りを参考にしつつも、自分の試合に戻る感覚を取り戻すこと。あるいは、短所を直そうとするよりも、特徴の置き場所を変えるだけで長所になるという考え方。さらに、考えすぎて動けなくなる“谷”から抜けるために、一度思い切って別の行動に揺さぶるというアプローチも印象的でした。どれも抽象的な根性ではなく、実際の行動が少し変わるような示し方をしてくれます。 自分を変えたいのに変えられない人より、「どの方向に自分を使えばいいのか分からない人」に向いている本です。何者かになる前に、まず“自分という素材”を正しく理解したい人にとっては、静かに背中を押してくれる一冊だと思います。
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