
同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか (講談社現代新書)
鴻上尚史 and 佐藤直樹
講談社 / 2020-08-19
この本について
最近、「なんでこんなに気を使ってばかりなんだろう」とか、「空気に合わせるのが苦しいのに、理由を言葉にできない」とか、そういう漠然としたしんどさを抱えている人、けっこう多い気がします。僕自身も、場の空気に押されて納得してないのに頷いてしまう時があります。あとで家に帰ってから、あれ本当に自分の意見だったっけ、と落ち込んだりして。 この本は、そのモヤモヤの正体を「世間」という言葉でほぐしてくれます。世間のあいまいさを放置しないで、ちゃんと意味を確かめていくと、いま感じている息苦しさは個人のweakさじゃなくて、構造から生まれてるものなんだと分かる。例えば、弱い世間を複数持っておくことの意味とか、同調圧力が強い場でどうやって「水を差す」のか、といった具体的な動き方も示されていて、読んだあとに「じゃあ自分の生活のどこに小さな風穴を開けられるかな」と考えやすくなります。知らない人と少しだけ会話する、といった小さな行動でも、世間と社会の境界が変わっていく感覚がありました。 同調圧力を否定するというより、「どう付き合えば無理なく呼吸できるか」を考えたい人に向いている本です。空気を読むのがしんどいけれど、急に強い個人になれと言われてもピンと来ない、そんな人に特に刺さると思います。
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