
闇の脳科学 「完全な人間」をつくる (文春e-book)
ローン・フランク、仲野 徹・解説、赤根 洋子
文藝春秋 / 2020-10-14
この本について
最近、気分の波や集中力の落ち込みを「性格の問題なのかな」とか「自分の意志が弱いだけかも」と思ってしまうことが多くて、なんとなくモヤモヤしていました。自分をコントロールしているはずの“内側の核”みたいなものが、本当にあるのかもよく分からないまま過ごしていたんです。 この本が面白いのは、そのモヤモヤを一度ひっくり返してくれるところです。脳はひとつの“人格の箱”ではなく、回路のネットワークとして日々状態を変えている、という視点に触れると、自分の感情や行動がもっと物理的で具体的なものとして見えてきます。刺激ひとつで人が全く別の反応を示す実験の話は極端ですが、「じゃあ自分の今の気分も状態のひとつにすぎないのかもしれない」と考えられる余白が生まれます。また、喜びを感じられない症状を“ポジティブ感情の欠如”として捉え直す話は、気分の低さをただの怠さと片づけずに見直すヒントになりました。 完璧な答えが書かれている本ではないですが、「人間の気分や自己像ってもっと揺らいでいいのかも」と思えるようになるので、自己理解で行き詰まりがちな人には刺さると思います。自分を責める方向から、少しだけ距離を置きたいときにちょうどいい一冊でした。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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