
総理の夫 First Gentleman 新版 (実業之日本社文庫)
原田 マハ
実業之日本社 / 2020-11-10
この本について
誰かと一緒に生きていくとき、相手の活躍が大きければ大きいほど、自分はどう支えればいいのか、ときどき不安になりますよね。相手を誇らしく思う気持ちと、置いていかれるような心細さが同時に押し寄せてくる感じ。私もよく揺れます。 『総理の夫』は、まさにその揺れの中にいる人にしみる物語でした。読者が保存していた場面を見ると、ただの恋愛でも夫婦ドラマでもなく、「隣に立つとはどういうことか」を丁寧に描いている部分に心が動いたのだと思います。総理大臣という非日常の世界なのに、支える側の迷いは驚くほど日常的で、そこが効いてくる。 特に響くのは、相手を支えたい気持ちと、自分だって本当は必要とされたい気持ちの両方が、ちゃんと同じ重さで描かれているところです。何があっても一緒に歩くと決めた瞬間の静かな強さや、サラダをつくるしかできない自分への小さな情けなさ、そしてたまに見せてもらえる相手の弱さ。その積み重ねで、関係がどう立ち上がっていくのかがわかってくる。 「頑張っている誰かの隣に立つ自分」にモヤモヤする人には、たぶんかなり刺さると思います。大げさな成功論ではなく、生活の中で相手とどう呼吸を合わせていくかを見せてくれる物語です。読んだあと、誰かとの距離の取り方が少しだけ優しくなる本でした。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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