
麦本三歩の好きなもの 第一集 (幻冬舎文庫)
住野よる
幻冬舎 / 2021
この本について
最近、なんとなく「前に進めてないな」とか、「感情をうまく扱えないな」と感じる日が多い人っていると思います。自分では必死にやってるつもりでも、周りから勝手なイメージを当てはめられたり、「平気そうに見えるよね」と言われたりして、そのたびに少しだけ心がしぼむ。そういう、言葉にしづらい小さな疲れが積もる感じ、よく分かります。 『麦本三歩の好きなもの』は、そういうモヤモヤに大きな答えをくれるタイプの本ではないんですが、代わりに“日常の揺れ”をそっと肯定してくれるんですよね。たとえば、煮付けひとつ作れない自分に苦笑いしながらも、それをちゃんと「自分事」として受け止める感じとか。大きく変われなくても、今日を楽しめないわけじゃないよね、と言われているようで、読んでいると呼吸がゆっくりになります。そして、好かれ方や支え方に正解はないけれど、「分からないまま寄り添う」という距離の保ち方があるんだと静かに教えてくれます。 事件もドラマもほとんど起きないのに、読み終えると自分の生活にも少しだけ“好きなものの話”を増やしてみようかなと思える。そういうふうに、無理なく心の位置を少しだけ動かしてくれる本です。 日々の些細なことで落ち込んだり、他人の期待と自分の姿とのギャップに疲れている人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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