
カール・ロジャーズ カウンセリングの原点 (角川選書)
諸富 祥彦
KADOKAWA / 2021-03-24
この本について
仕事でも私生活でも、人の話をちゃんと聴いているつもりなのに、どこか表面的になってしまう時があります。相手の言葉を追えてはいるのに、「本当にこの人の内側に触れているんだろうか」と不安になるあの感じ。逆に、自分の気持ちを話す時でさえ、誰かの期待を気にしてしまい、本音にたどり着けないまま終わってしまうこともあります。 この本が教えてくれたのは、そんな行き詰まりの裏で、自分でも気づかないうちに“内側の声”から遠ざかっていたということです。ロジャーズが言う受容や共感は、よくある「肯定してあげる姿勢」とは全然違って、迷いそのものをそのまま受け止める関わり方なんですよね。誰かに深く聴いてもらう経験を通して、こちらも自分自身の内側を聴く力が育っていく。そのプロセスが具体的に描かれていて、読んでいて何度も姿勢を正されました。特に、話を聴く側が自分の内臓感覚に正直であることが「一致」として必須になる、という指摘は、仕事で人と向き合うときの態度をがらっと変えてくれました。 人とうまく関わりたいのに、型通りの「いい聞き手」像に縛られて息苦しくなっている人に刺さると思います。自分らしさを取り戻すための本というより、「自分で自分を聴きにいく力を取り戻す本」に近いです。読んでいて派手な気づきがあるわけではないけれど、静かに深く効いてくる一冊でした。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの53%が集中しています。
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