
思考力改善ドリル
植原亮
この本について
情報が増えれば判断も良くなるはず…と思いながら、実際にはニュースやSNSを見るほど混乱が増していく感覚、けっこうありませんか。僕も「なんでこんなに振り回されるんだろう」とずっと思っていたんですが、どうやら“頭のクセそのもの”に気づけていないことが原因のひとつでした。 『思考力改善ドリル』が面白いのは、思考法を「正しく持つ」以前に、人間の頭に元々ある弱点をまず見せてくれるところです。たとえば、すぐ因果関係を見つけたがってしまう癖とか、見聞きした情報のインパクトだけで判断が歪む「利用可能性バイアス」とか。自分でも気づかないうちに、こういうクセが日常の小さな決断をゆっくりとねじ曲げているんだろうなと実感させられました。 さらに厄介なのが、便利なはずのスキーマが、ときどき思考の幅を狭めてしまうこと。この本では例題を通じて、その“縛り”がどう働くかを見せてくれるので、ただ概念を知るだけでなく「ああ、自分もこれやってるな」と具体的に気づけます。現実のシーンに置き換えて考えられるので、読んだあとに行動の微調整がしやすいんです。 情報に疲れやすい人や、判断がブレがちな自覚がある人には特に刺さると思います。派手な成功論ではなく、思考の土台を静かに整えてくれるタイプの本なので、日々の迷いを少しでも軽くしたいときにちょうどいい一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの60%が集中しています。
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