
UXデザインの教科書
安藤昌也
この本について
プロダクトを作っていると、「ユーザーのために」と言いながら、気づけば自分たちの都合で判断してしまうことがありませんか。自分も、機能の良し悪しを“企業側の論理”で語ってしまう瞬間があって、そのたびにモヤッとしていました。ユーザー視点って何なのか、そもそも体験をデザインするってどういうことなのか。そのあたりを整理したくて読んだのが、この『UXデザインの教科書』でした。 この本が効いたのは、まず「価値の捉え方が変わる」点です。ユーザーに価値を“渡す”のではなく、ユーザーが参加して価値が生まれる、という経験経済の話は、目の前のプロダクトの見方を静かにひっくり返される感じがありました。また、UXデザインが流行りのテクニックではなく、長い歴史と理論の積み上げで成り立っていることが丁寧に説明されていて、作り手としての視座が落ち着くのも良かったところです。さらに、人間中心デザインのプロセスや、ユーザーの「言葉にできないニーズ」をどう捉えにいくのかといった部分は、実務の迷いに直結する内容でした。 作り手として、外側から見えている“前提”を一度分解したい人に特に刺さると思います。UXを学んだことがある人でも、「ああ、こういう背景があったのか」と理解が深まるはずです。プロダクトの議論がどこか噛み合わないと感じているときに、静かに軸をつくってくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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