
なぜ心はこんなに脆いのか:不安や抑うつの進化心理学
ランドルフ・M・ネシー and 加藤 智子
この本について
最近、「なんで自分ばっかり不安になるんだろう」とか「落ち込むスイッチが軽すぎないか?」みたいな感覚を抱えている人、多いと思います。僕もそうで、自分の心が場面に合ってないように感じて、うまく扱えずにしんどくなることがあります。 この本がおもしろいのは、不安や嫉妬や落ち込みを「間違った反応」じゃなくて、「そもそもそう設計されていない」という前提から見直すところです。たとえば嫉妬が不快なのは確かだけど、進化の視点で見ると“まったく役に立たないわけではない”という話が出てくる。あるいは、不安や悲しみが一定の状況ではむしろ必要だった、という考え方に触れると、自分の感情を責める視点そのものが少しずれるんですよね。 もうひとつ刺さったのは、「自然選択は私たちの幸福ではなく、繁殖を最適化する」という冷静すぎる指摘でした。ここを理解すると、心の脆さを“欠陥”として見るより、自分が生きている環境と心のプログラムのミスマッチとして捉えやすくなる。これはけっこう現実的で、日常の落ち込みとの距離感が変わってきます。 自分の感情の仕組みを“味方にできてない感”がある人に静かに刺さる本です。
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