
人口戦略法案 人口減少を止める方策はあるのか (日本経済新聞出版)
山崎史郎
日経BP / 2021-11-29
この本について
人口の話って、どうしても「大きすぎて、自分には手が出せないテーマ」みたいに感じてしまいますよね。移民だの地方だの出生率だの…議論は聞くけれど、何が現実的で、何が理想論なのか判断しづらいままモヤモヤだけが残ることが多いなと、自分もずっと思っていました。 この本は、そのモヤモヤを少しほどいてくれる一冊でした。特徴的なのは、人口問題を抽象的なスローガンで語らず、政治の仕組みや制度の持続性、現場の実態まで踏み込んで描いている点です。例えば、留学生が労働力として扱われてしまう現状の構造的な理由や、地方で女性のキャリア希望が満たされにくい背景、法律で組織を規定する意味など、普段ニュースだけでは見えない「なぜそうなっているのか」に触れられるのが大きいです。移民政策についても賛否を煽るのではなく、社会統合や参政権まで含めて考えないと現実的に動かないという視点が、妙に腑に落ちました。 読みながら、「人口減少を止める/止めない」という二択ではなく、どの未来を選ぶのかを、私たち自身が理解したうえで考えないと進まないんだな…という重さと、同時に少しの手触りが得られます。こういう大きなテーマを、感情論ではなく実務的な目線で見てみたい人に刺さると思います。
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