
遊びと人間 (講談社学術文庫)
ロジェ・カイヨワ, 多田道太郎, and 塚崎幹夫
講談社 / 1990-04-05
この本について
仕事でも趣味でも、気づけば「成果が出るか」「役に立つか」ばかり気にしてしまう瞬間ってありませんか。好きで始めたことほど、いつの間にか義務みたいになっていて、続けるほど気持ちが固くなっていく。あの違和感に名前をつけてくれるのが『遊びと人間』でした。 この本が面白いのは、「遊び=役に立たないもの」と切り捨てるのではなく、むしろ“役立たなさ”のおかげで人間がどう自由でいられるのかを徹底して見せてくれるところです。遊びには強制されないこと、隔離された時間と空間があること、結果のわからなさが残っていること……そのどれかが崩れると、遊びは途端に腐敗して義務や妄執になっていく。自分の趣味や仕事の姿勢がいつのまにか凝り固まってしまう理由が、すごく現実的に説明されていて、読みながら何度も姿勢を正しました。 特に「自発的に受け入れた制約こそが遊びを成立させる」という視点は、仕事のプロジェクトや学習にもそのまま効きます。枠を決めるのは大事だけれど、その中で“自分で選んでいる”感覚が消えた途端、全部が重くなる。逆に、無償であることを守れると、創意や粘り強さがちゃんと戻ってくる。最近、好きだったことがつらくなってきた人にはとくに刺さると思います。 「成果ばかり追って、自分が何を楽しめていたのか忘れかけている人」に、そっと手渡したい一冊です。
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ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの36%が集中しています。
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