
読書とは何か 知を捕らえる15の技術 (河出新書)
三中信宏
河出書房新社 / 2022-01-26
この本について
「ちゃんと読んだはずなのに、内容が自分の中でつながらない」「専門書になると急に遭難する」。読書が好きでも、こういうモヤモヤはどうしても出てきます。僕も同じで、特に分厚い本を前にすると、どこをどう読めばいいのか足が止まることが多いです。 この本が面白いのは、読書を“根性で最後まで読む作業”ではなく、“部分から全体を組み立てる推論”として扱っているところです。ざーっとサンプリングしながら読む、目次や索引を地図として使う、アウェイな本ほど「ゆっくり急ぐ」。どれもすぐに真似できるのに、意外と自分ではやっていなかった読み方でした。著者自身も「逐語読みは禁じ手」と言い切っていて、読書ってこんなに自由でよかったのかと肩の力が抜けます。 もうひとつ刺さったのは、書き手と読み手の間にはどうしても“溝”がある、という前提を置いている点です。だからこそ、僕らは「正解の読み」を探すのではなく、限られたノードから自分なりに全体像を再構成するしかない。その開き直りが、この本を読むと少しだけ許せるようになります。 専門書や厚めの本を前にするとつい萎縮してしまう人、あるいは“読んだつもり”を抜けたい人に刺さると思います。無理に読み方を矯正される感じはなくて、「一緒に迷いながら読みを深めていこう」という距離感のまま、読書の地図を手渡してくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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