
脳は世界をどう見ているのか 知能の謎を解く「1000の脳」理論
ジェフ ホーキンス and 大田 直子
早川書房 / 202204
この本について
仕事で判断に迷ったり、感情に振り回されたりするとき、「これって自分の性格の問題なのか、それとも脳の仕組みなのか」とよくわからなくなる瞬間があります。頭では冷静にいきたいのに、身体のどこかが勝手に反応してしまうあの感じです。 この本は、そのモヤモヤに対して「脳の中では何が起きているのか」を素直に教えてくれます。爬虫類脳と新皮質が常に引っ張り合っているという話は、日常の葛藤そのものに見えてくるし、考えることが“動き”として脳の中を移動しているという視点は、自分の思考のクセを少し客観的に見られるようになります。また、新皮質が世界のモデルを学び続けているという説明は、うまくいかない経験も「モデルの更新中なんだな」と思えるようになるところが救いでした。 AIの話も出てきますが、テクノロジーの専門知識がなくても、自分の知能がどう成り立っているのかを知る入口としてちょうどいい距離感です。生物学的な衝動と、学習によって作られた知能のあいだで揺れる自分を、少しだけ取り扱いやすくしてくれる一冊でした。 自分の「思考の癖」をもう少し理解したい人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの34%が集中しています。
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