
朝日新聞政治部
鮫島浩
この本について
仕事で情報を扱っていると、「自分はいま何を信じて動いているんだろう」とふと不安になることがあります。誰かの言葉に乗せられているだけなんじゃないか、とか。さらに、発信する側に回ったときは、反応がないと一気に心が折れます。自分の声なんて届いていないんじゃないか、と。 『朝日新聞政治部』は、そんなモヤモヤを丁寧に言語化してくれる一冊でした。政治家との駆け引きも、社内の力学も、ネットの反応も、すべてが「生身の人間の思惑」で動いている。その現実を淡々と描いていて、読んでいると自分の判断が揺らいだときに戻る “地に足のつく感覚” をくれます。例えば、オフレコ情報がどれほど加工されているか、反応がなくても発信を続けるしんどさ、組織が恐怖で固まっていく過程。どれも他人事ではなく、自分の毎日の判断に重ねられる具体性があります。 特に、会社組織で「正しいと思う行動」を貫こうとした著者が、仲間だったはずの上司から検察官のように追及される場面は、社会人なら誰でも胸がざわつくはずです。正しさと組織の論理がぶつかったとき、人はどう振る舞うのか。その揺れ方がとてもリアルです。 表向きのニュースの裏にある人間の弱さや迷いまで知りたい人に刺さると思います。私自身、判断に迷ったときに読み返したくなる本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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