
絶対悲観主義 (講談社+α新書)
楠木建
講談社 / 2022-06-22
この本について
仕事って、自分の思い通りに動いてくれない瞬間ばかりですよね。頑張っても報われない日が続くと、努力の仕方そのものが間違っているのかも…と不安になることがあります。僕も同じで、失敗のたびに「またか」と落ち込むタイプでした。 楠木建さんの『絶対悲観主義』は、そんなモヤモヤを無理にポジティブで塗りつぶす本ではありません。むしろ「うまくいかない前提で構える」という逆方向の視点を与えてくれます。例えば、仕事はそもそも他者のためにやるものだから、自分の理想どおりに運ばないのが通常運転だという割り切り。これを一度飲み込むと、失敗してもダメージを受けにくくなり、次に動くまでの時間が短くなります。さらに、自己認識をツールに頼らず、自分の経験のラリーの中で深めていくという話も現実的で、即効性より持久力がじわっと効いてくる感覚があります。 読みながら思ったのは、「成功しなければいけない」という呪縛を軽くしてくれる本だということです。期待値を低く構えることで、かえって丁寧に仕事に向き合えるようになる。誰にどう見られるかではなく、自分の経験を積分していく感覚で働きたい人には、とても静かに効いてきます。 特に、成果に振り回されやすい人、プライドが邪魔をして動きづらくなっている人に刺さる本だと思います。
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