
マインドセット:「やればできる!」の研究
キャロル・S・ドゥエック and 今西 康子
草思社 / 2016-01-21
この本について
「また失敗したらどうしよう」とか「自分には才能がないんじゃないか」とか、頭では気にしないほうがいいと分かっているのに、つい能力そのものの勝負に持ち込んでしまうことってありませんか。僕もそうで、うまくいかなかった日は、行動が止まるというより“思考が縮こまる”感じがします。 この本が効くのは、そういう「評価されるのが怖い状態」に入り込みやすい人に、別の視点をそっと渡してくれるところです。例えば、失敗をバネにする人たちは、そもそも成功の基準が違っていて、「即答できたか」ではなく「前よりできるようになったか」を見ている。自分より優れた人を見ても、「才能が違う」ではなく「やり方や練習量が違う」と捉え直している。そういう具体的な思考のクセが積み重なると、同じ挫折でも結末がまったく変わるんだな、と腹に落ちます。職場でも、上司が評価を恐れると組織全体が縮こまってしまうという指摘は、個人の気持ちと地続きで、読んでいてちょっと背筋が伸びました。 肩肘張った自己啓発ではなく、現実的な「視点の置き換え」が欲しい人に刺さる本です。僕自身、できなかった日の“自己否定スイッチ”が入りにくくなったのは、この本のおかげだと思っています。
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