
嘘と正典 (ハヤカワ文庫JA)
小川 哲
早川書房 / 2022-07-06
この本について
仕事でも日常でも、「自分の好きって本当に自分のものなのか?」みたいな妙なざらつきが残ることがあります。便利になった分だけ、気づけば周りと同じものを選び、同じように振る舞っていて、でもそれに文句をつけるほどの強い理由もない。ただ、なんとなく物足りない。そんな感覚を抱えている人は多い気がします。僕もその一人です。 『嘘と正典』を読んでいて刺さったのは、この“物足りなさ”の正体が、作中ではとても具体的に描かれていることでした。たとえば、流行が生まれ、変わり、消えていくプロセス。それが人の好奇心や人格にどんな作用をしていたのか。あるいは、便利さが差異を奪っていく世界で、人がどうやって「自分」を形作ろうとするのか。SFやマジックの装いをまといながらも、読み終えたあとに残るのは、思いがけず現実的な視点でした。「自分が当たり前に享受しているものを一度外側から見てみる」という行為を、物語越しに体験させられる感じがあります。 派手な啓発ではなく、ただ静かに視界が広がるだけ。その変化がちょうどいい人に、この本はたぶん強く刺さります。普段、カルチャーに触れながらも「どこか閉塞感がある」と感じている人には、特にしっくりくるかもしれません。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要









