
危機の読書(小学館新書)
佐藤優
小学館 / 2022-09-29
この本について
最近、ニュースを見るたびに「自分の感情と世界の出来事がごちゃごちゃになる感じ」を覚えることが増えました。何が正しくて、何を信じて良いのか。歴史や国家の話になると急に難しくなるし、でも放っておくと不安だけが残る。そんなときに手に取ったのが『危機の読書』でした。 この本が面白いのは、国際情勢を語りつつも、結局は「危機って外で起きるだけじゃなく、自分の内側の受け止め方も含めたものなんだ」という視点をくれるところです。ナショナリズムも、民族も、実はわたしたちがなんとなく「昔からある」と思っているものが、歴史的にはかなり新しい現象だと知るだけで、ニュースを見るときの構えが変わります。また、国家が嫌う情報空間や、善意の行動が構造悪を残してしまう話など、自分の日々の判断にもつながる部分が多いのが特徴でした。 読み進めながら、「世界が複雑なのではなく、自分が単純化して理解しようとしてただけかもしれない」と気づかされます。歴史をなぞるというより、危機に向き合う“態度”を整えるための本という位置づけが近い気がします。 国際ニュースを見るたびに気疲れしてしまう人、もしくは“危機”という言葉の正体を落ち着いて考えたい人には、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
読書の順序
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