
悪魔の傾聴
中村淳彦
かや書房 / 2022-09-24
この本について
人と話していて、「ちゃんと聞いてるつもりなのに、なぜか距離が縮まらないな…」みたいなときってありませんか。相手の話を否定したくなくても、つい自分の意見がにじんだり、気に入られたい気持ちが先に出たりして、後からモヤモヤが残るやつです。僕も同じで、会話が“頑張り”になっているときほど空回りしがちでした。 『悪魔の傾聴』は、いわゆる聞き上手になるための本ではなく、「何をしないか」を徹底していく本です。読んでいて刺さったのは、相手の話を進めるために質問するという考え方でした。自分が知りたいから聞くのではなく、すでに相手が口にした言葉を拾って、ほんの一言返すだけでいい。その一言が相手の物語を転がしていく。無理に盛り上げたり、自分の体験を足す必要はないんだ、と肩の力が抜けました。 もう一つ印象的だったのは、聞き手の欲望が会話の邪魔をするという指摘です。信頼されたい、仲良くなりたい、嫌われたくない。どれも自然な感情なのに、それがあるだけで相手の語りに集中できなくなる。だからまずはその欲望をいったん脇に置くところから始める。これだけで会話の温度がまるで変わる感覚がありました。 相手の話をもっと自然に受け取りたいけど、どうもうまくいかない人に向いています。大げさなスキルではなく、日常の会話で「余白の取り方」を見直したいときにちょうどいい本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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