
解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法
馬田隆明
この本について
仕事でも日常でも、「課題がぼんやりしているせいで手が止まる瞬間」がよくあります。行動しているつもりでも、何が分かっていないのかすら分からないまま時間だけ過ぎていく感じ。僕も同じで、特に企画や顧客理解の局面でこの壁に何度もぶつかりました。 この本は、そういう“モヤモヤの正体”を無理やり元気づけて突破させるタイプではなく、視点を少しずつ細かくしていくことで霧が晴れていく感覚に近いです。例えば「売上が足りない」のような聞き慣れた課題を、理由を七段階掘り下げてみると途端に輪郭が出てくること。あるいは「最小限でいいから、まずフィードバックが返ってくる行動をする」という考え方が、机上の空回りから抜け出すきっかけになること。どれも派手ではないけれど、実際の仕事で効きました。 さらに印象的だったのは、顧客の行動を聞くときの質問がとても具体的なところです。「最後にその課題に直面したのはいつか」「そのとき何をして、何が気に入らなかったか」。こういう聞き方をすると、表面的な“ニーズっぽい言葉”ではなく、実際の状況や感情が見えてきて、そこからようやく判断できるようになります。 課題の輪郭がいつも曖昧なまま進めてしまう人、あるいは「考えている割に前に進まない」と感じている人には、静かに刺さる本だと思います。
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