
男がつらい! - 資本主義社会の「弱者男性」論 - (ワニブックスPLUS新書)
杉田 俊介
ワニブックス / 2022-10-11
この本について
自分のつらさを言葉にしようとしても、どこか空回りする感じがありませんか。収入や見た目、コミュ力、心の状態、パートナーシップ…どれか一つではなく、いろんな要素が絡んだ“説明しづらいしんどさ”だけが積もっていく。しかも「男なら大丈夫でしょ」という空気が残っていて、弱音を出す先も見当たらないまま日々を回している人は多いと思います。 この本は、そうした曖昧なモヤモヤを個人の性格ではなく、社会の仕組みから説明してくれます。弱さや生きづらさを「努力不足」と片付けないところが救いで、読みながら自分の位置を少し俯瞰できるようになる感覚がありました。たとえば、男性側の孤独や承認欲求の背景には戦後にできた制度や役割分業が影響していること、そして同時に女性側の不平等が依然として重くのしかかっていること。その両方を丁寧に扱うので、対立ではなく「どうしてこんな風になっているのか」を落ち着いて考えられます。 また、著者は特権を取り戻す話には向かわず、他者を線引きして優劣をつける発想から距離を置こうとします。異性からの承認を軸にしない、自分たちで自分たちを肯定するための視点が見えるのも、この本の現実的な価値だと思います。 自分のつらさを何に結びつければいいのか分からない人、そして「男らしさ」と距離を置きたいのに言語化できていない人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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