
世界のビジネスエリートは知っている教養としてのコーヒー
井崎 英典
SBクリエイティブ / 2023-02-28
この本について
仕事の合間に飲むコーヒーが「ただのルーティン」になっていて、どこか味気ないなと思うことがありました。道具や産地にこだわるほどの余裕もないし、詳しい人の世界に踏み込むのも少し怖い。でも、一日の区切りとして淹れている一杯に、もう少し意味があればいいのに…とずっと思っていました。 この本は、そういうぼんやりしたモヤモヤに静かに効いてきます。ネルドリップが日本独自の文化だったり、エスプレッソがシアトルで花開いて今のカフェ文化につながっている事実を知ると、普段飲んでいる一杯が急に立体的になります。また、ヨーロッパでは「コーヒーを飲む権利」が人権のように扱われてきた一方で、その裏には植民地の労働や搾取があったという歴史も描かれていて、日常の一杯にある光と影の両方を意識させられます。さらに、生産処理や等級の違い、豆の保存技術など、味に関わる仕組みが丁寧に説明されていて、専門知識なのに不思議とするすると入ってきます。 読み終わるころには、「今日はどんな背景のある豆だろう」と軽く調べてみたり、相手のオフィスで出されたコーヒーが会話の糸口になったりと、小さな行動が変わります。大げさに人生が変わるわけではないけれど、日常のコーヒーが少しだけ豊かになる。その変化がちょうどいい本です。 自分のペースで教養を増やしたい人に静かに刺さる一冊だと思います。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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