
論理の方法―社会科学のためのモデル
小室 直樹
東洋経済新報社 / 2003-04-28
この本について
仕事でもニュースでも、目の前の出来事に説明をつけようとしては「結局、何が本質なんだろう…」と立ち止まることがあります。いろいろ読んでいるつもりでも、ただ知識が増えるだけで視界がクリアにならない感じ、けっこうしんどいですよね。 小室直樹の『論理の方法』は、そのモヤモヤに対して「いったん余計なものを捨てて、仕組みそのものを見る」という視点を渡してくれます。モデルとは本質だけを抜き出す作業だと書かれていますが、これが分かると歴史の出来事も経済の動きも、感覚的な理解ではなく“筋道があるもの”として見えてくるんです。市場法則が人間の意志から独立して動くからこそ、疎外という感覚が生まれる、という説明も、日常の「なんでこうなるんだろう」を言語化してくれる感じがありました。 さらに、資本主義や国家の成り立ちを扱う部分では、単なる知識ではなく「社会の前提をどう捉えるか」という思考の型をもらえます。ケインズ政策が“効く/効かない”の二択では語れないことや、歴史がどのように解釈によって形づくられるのかなど、考え方の基準そのものが揺さぶられます。 物事の背景にある構造をつかみたい人、表面的な情報に疲れている人には特に刺さる本だと思います。読んで楽になるというより、視界の焦点が合う感じの一冊でした。
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多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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