
日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析 (角川新書)
氷川 竜介
KADOKAWA / 2023-03-10
この本について
アニメを好きで見続けてきたのに、なぜ心が動くのかを言語化しようとすると急に霧がかかったようになることがあります。作品の良さを語りたいのに、キャラやストーリーの話だけではどうも足りない…そんなモヤモヤをずっと抱えていました。 この本は、その霧を少しずつ晴らしてくれるタイプの一冊でした。たとえば「世界観がどう作られ、なぜ観客の没入につながるのか」を、因果関係として追っていく視点があるおかげで、自分が何に惹かれていたのかを具体的に思い出せます。セリフではなく光の処理や背景美術がドラマを語っていた、という説明も腑に落ちますし、アニメ専門メディアの登場や、オリジナル作品が生む広がりがどう時代を変えたのかも丁寧に示されていて、単なる作品論にとどまりません。 読んでいると、「アニメだからこそ起きた変化」を見落としていたことに気づきます。ガンダムやエヴァ、新海作品を貫く線がどこにあったのか、自分の感覚だけでは拾いきれなかった部分が輪郭を持ち始める感じです。何かを好きでいる理由を、自分の言葉で持ち直したい人に向いています。 アニメをただ楽しむだけじゃなく、その裏で起きていた技術や受容の変化まで知りたい人には、かなりしっくりくると思います。
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多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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