
なぜ男女の賃金に格差があるのか
クラウディア・ゴールディン and 鹿田昌美
慶應義塾大学出版会 / 2023-04-05
この本について
仕事と家庭のバランスを考えるたびに、どちらかを選ばされているような妙な圧を感じることがあります。自分の努力の問題なのか、そもそも仕組みの問題なのか、その境目がわからずモヤモヤだけが残る。僕もずっと同じところで立ち止まっていました。 この本は、そのモヤモヤに「名前」をつけてくれる一冊でした。例えば、賃金格差の多くが“職種内”の構造から生まれていることや、男女差が大きくなるのは大学卒業から10年ほど経ってからだという指摘は、個人の選択だけでは説明できない現実を静かに示してくれます。また、カップルが家族計画を始める段階で、どちらのキャリアを優先するのかという決断によって、将来の格差が早い段階から固定化していく仕組みも丁寧に描かれていて、自分の経験とも重ねやすかったです。 読み終えて感じたのは、「努力すれば解決する」といった単純な話ではなく、歴史や制度、仕事の構造そのものが影響しているという視点を持てたことで、無駄に自分を責めなくてよくなったということでした。肩の力が少し抜けて、現実的にどう動くかを考えやすくなる本です。 キャリアと家庭の折り合いに悩んでいる人や、なぜ自分だけがつまずいているように感じるのか知りたい人に特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの65%が集中しています。
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