
ウは宇宙ヤバイのウ!〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)
宮澤 伊織
この本について
最近、仕事でも日常でも「全部が自分のせいじゃないのに、なぜか自分が調整役になってしまう」とか、「世界はもっとめちゃくちゃなのに、妙に整理された答えだけ求められるな…」という気分になることがあります。自分の感覚のほうが変なのか、と不安になるあの感じです。 そんな時に『ウは宇宙ヤバイのウ!』を読むと、肩の力が抜けます。抜粋にあるような、パンをくわえて曲がっただけで悲劇が起こる世界や、システムを威圧しないと操作できない文明、時間を遡って恋人を救いに行くのに全員失敗する人々。そのどれもが馬鹿馬鹿しいのに、不思議と「世界ってそもそもこういう理不尽の寄せ集めだったよな」と思い出させてくれるんです。 読んでいて効いたのは、まず自分の尺度がいかに狭かったかに気づけるところ。登場する種族や技術の設定がめちゃくちゃなのに、その無茶苦茶さを真正面から描くことで、逆に自分の抱えている混乱や理不尽が相対化されます。もうひとつは、理屈では説明できないことに対して「そういう世界線もある」と受け止める余裕が少しだけ戻ってくるところ。混乱の中で笑ってしまえる視点を取り戻せるのが、この本の強さだと思います。 こういう、世界の理不尽さをユーモア込みで見つめ直したい人には、特に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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