問いが世界をつくりだす:メルロ゠ポンティ 曖昧な世界の存在論

問いが世界をつくりだす:メルロ゠ポンティ 曖昧な世界の存在論

田村 正資

累計読者数4
平均ハイライト数 29.3件/人
star総合評価 71/100
start序盤集中型

この本について

ふだん仕事でも生活でも、「自分の見方ってどこまで信用していいんだろう」とモヤッとすることがあります。相手の言葉の“裏”を読みすぎたり、逆に事実だけを切り取ってしまったり。結局、自分が世界をどう受け取っているのか、その前提そのものが曖昧なんですよね。 この本は、その“曖昧さ”を欠点ではなく、むしろ私たちが世界とつながっている証拠として読み解いていきます。たとえば、私たちは意識する前から身体的な態度で世界に寄りかかっていること。あるものが「そこにある」と感じられるのは、背景や距離といった文脈とセットで経験しているからだということ。さらに、知覚そのものが常に“見えている以上のもの”を含んでいて、だからこそ世界が独立して存在するように感じられるのだ、という視点にも触れられます。 読んでいて、自分の判断が揺れるときの「なんか説明できないけれど確かにそう感じる」という瞬間が、ただの主観の揺らぎではなく、世界との接点そのものだと理解できて、ちょっと気持ちが楽になりました。知覚や理解を「操作」ではなく「関係」として捉え直したい人に静かに刺さる一冊です。

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