
ずっと幸せなら本なんて読まなかった 人生の悩み・苦しみに効く名作33 (幻冬舎新書)
三宅香帆
幻冬舎 / 2024-09-26
この本について
社会人を続けていると、「弱音を見せるのはちょっと恥ずかしい」と感じてしまう場面、けっこうありますよね。恋愛にしても仕事にしても、本当は不安なのに平気なふりだけはうまくなっていく。だからこそ、誰かに強く求められたり、愛される側に回ったりすると、うまく受け止められないまま戸惑ってしまうことがあると思います。 三宅香帆さんのこの本は、その戸惑いを「甘え」とか「弱さ」と片づけず、文学作品を通して丁寧に扱ってくれます。たとえば、愛されることに感じる“怖さ”を、そのまま肯定しつつ解きほぐしてくれる視点。受け取ることに不慣れな私たちが、なぜそう感じるのかを、登場人物の心の動きと重ねながら理解できるのがありがたいところでした。さらに、悩みを他人に話すことが難しくなりがちな今の社会で、「悩む自分」をいったん受け入れるための居場所として、文学がどう働くのかを示してくれます。悩みへの向き合い方が静かに変わっていく感じがあります。 過度に答えを押しつけてこないので、迷いを抱えたままでも手に取りやすい一冊です。自分の気持ちを器用に扱えないまま大人になってしまった感覚のある人には、かなり刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの67%が集中しています。
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