
社内政治の科学 経営学の研究成果 (日本経済新聞出版)
木村琢磨
日経BP / 2025-11-14
この本について
社内の決定がなぜああなるのか、自分の提案が通る時と通らない時の差は何なのか。仕事を続けていると、表向きのロジックだけでは説明がつかない場面に出会うことが多いですよね。合理性のはずの組織が、実際にはぜんぜん合理的に動いていない。僕自身も「これって運なの?」と割り切れずにモヤモヤしていました。 この本は、そうした曖昧な現実を“気合で乗り切る”のではなく、構造として捉え直す手がかりになります。たとえば、社内政治を「裏で悪いことをする行為」ではなく、利害がぶつかる場で人を動かすためのプロセスとして位置づけてくれるところ。意味づけの仕方や、誰にどんな言葉で話すかという判断まで含めて“政治”と見なす視点は、日々のコミュニケーションの見え方をかなり変えてくれます。また、政治スキルを社会的鋭敏性や表見誠実性など具体的な行動単位に分解してくれるので、「自分は何が苦手で、どこを調整すればいいのか」が判断しやすいのも助かりました。さらに、文化によって政治の表れ方が違うという話は、外資でも日系でも働き方に悩んでいる人にはとても現実的だと思います。 仕事で「正しさだけでは動かない場面」によく遭遇する人に刺さる一冊です。政治を嫌うところから少し抜け出して、どう共存していくかを考えるきっかけになります。
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