
ポーターの『競争の戦略』を使いこなすための23問
牧田 幸裕
東洋経済新報社 / 2012-05
この本について
「誰にでも良い顔をしようとして、結局“ただの普通”に落ち着いてしまう」。事業の方針を考える時、こんなモヤモヤにぶつかることって多くないでしょうか。顧客第一と言いながら、実際は競合の動きばかり追ってしまう。差別化したいのに、気づけば機能追加の後追い合戦。僕自身、このループから抜け出せずに悩んでいた時期があります。 この本が効いてくるのは、そんな“戦略がブレる理由”を、構造から見直す視点をくれるところです。まず、全体市場に向けたままでは差別化が機能しないという割り切りが腹落ちします。どの顧客に向けるかを決めない限り、提供価値の優先順位も定まらない。さらに、真似されやすい機能差ではなく、ビジネスモデルやバリューチェーン全体で差別化する、という現実的な方向へ視点が引き戻されます。そして、差別化には必ず賞味期限があるからこそ、ひとつに依存せず“差別化のポートフォリオ”を作るという発想が、迷いがちな実務に効いてきます。 過度に理論を神格化する本ではなく、定石を使いながら、現場で戦う人がどう戦略を組み立て直すかに寄り添ってくれます。特に、競合を気にしすぎて判断が曖昧になりがちな人には刺さると思います。僕と同じように「結局どこで勝つのか」が見えなくなった時に、手元に置いておきたい一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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