
商品はつくるな 市場をつくれ――キリン「伝説のヒットメーカー」商品づくり24の技法
和田 徹
ダイヤモンド社 / 2022-03-15
この本について
仕事で企画を考えるとき、「そもそも何をつくるべきなのか」がぼんやりしたまま手が止まることがよくあります。目の前の仕様やスケジュールに引っ張られて、本当に解きたい課題や、どんな未来をつくりたいのかが見えなくなる感じ。自分も同じモヤモヤにずっと悩んでいました。 この本が面白いのは、「商品づくり」の前に立ち止まらせてくれるところです。例えば、中心的な価値がどう変わると市場そのものが生まれ変わるのかとか、100点で妥協しない姿勢がどうやって現実のヒットにつながったのか、といった話がすべて具体例で語られます。淡麗や一番搾り、氷結などの裏側を知ると、単にアイデアを出す話ではなく、「どんな未来を描くのか」へ視点がスッと変わります。特に、ノンアル市場を“未来から逆算してつくりにいった”くだりは、目の前の案件にもそのまま持ち込める発想でした。 今いる市場の中で勝ち筋を探すより、「そもそもどんな人が、どんな気持ちで集まる場にしたいのか」という問いを持てるようになるので、企画やマーケの壁打ちをしている人にはかなり刺さると思います。自分もまだ悩みながらですが、迷ったときに読み返すと、思考の起点を整えてくれる一冊でした。
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