
編集者という病い
見城徹
この本について
仕事に向き合っていると、ふと「このまま惰性で続けてしまうんじゃないか」と不安になる瞬間があります。経験が増えるほど楽になるはずなのに、逆に自分の輪郭がぼやけていくような感覚というか。やるべきことは分かっていても、一歩踏み出す力が足りない。そんなときに、この本のいくつかの言葉が妙に心に残りました。 見城徹の語る「暗闇のなかでのジャンプ」は、勢いとか根性論ではなく、曖昧なまま立ち止まってしまう僕らの背中を少しだけ押すニュアンスがあります。論理より先に“感じること”から仕事が動き出すという話や、売れるコンテンツの四要素のように、現場を歩き続けた人の実感に基づいた視点が多いのも読みやすい理由でした。そして、年齢や実績が積み重なるほど人は「のたうち回らなくなる」というくだりは、耳が痛いけれど、どこかホッとする部分もあります。停滞の理由を外ではなく、自分のなかの鈍さに置き直せるからです。 さらに心に残ったのは、「一番書きたくないものこそが表現者にとっての核心」という考え方で、これは別にクリエイターに限った話じゃないと思いました。仕事でも人生でも、本当に向き合うべきテーマはたいてい避けたい場所にある。その事実を見城さん自身の迷いや逡巡ごと書いてくれているので、読んでいて変な力みが抜けます。 自分の仕事に“濃さ”を取り戻したい人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの75%が集中しています。
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