
読書力 (岩波新書)
齋藤 孝
ゴマブックス株式会社 / 2013-06-27
この本について
人と話していて、「あれ、この人と噛み合わないのは自分の言葉の精度のせいかも」とか、読んでいる途中でわからないところがあるとすぐ不安になること、ありませんか。僕はずっとそうで、言葉の解像度が低いまま仕事や人間関係をやりくりしている感じがしていました。 『読書力』がよかったのは、そのモヤモヤに無理やり答えを与えるのではなく、「わからなさを溜めておく力」や「距離をとって物事を見る姿勢」みたいな、読書を通してじわっと育つ力を言語化してくれたところです。たとえば、一人の著者に依存せず、少しずつ関心をずらしながら読むことで世界観が広がるという話。これは実感があって、固まっていた自分の見方が少しずつ動く感覚がありました。また、著者の言葉が自分の言いたかったことを代わりに表現してくれる瞬間の嬉しさも、「それでいい」と肯定してくれるので気が楽になります。 特に響いたのは、読書は他人の価値観を取り入れて自分を広げる行為だという視点です。摩擦があっても飲み込んでおける心の容量が増えると、現実の人間関係にも少しタフになれる。これは読書好きの人ほど実感があるんじゃないでしょうか。 自分の考えが固まりすぎている気がするときや、言葉にできない違和感を抱えたまま日々を過ごしている人に、静かに効いてくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
読書の順序
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