
ウィトゲンシュタイン 「私」は消去できるか シリーズ・哲学のエッセンス
入不二 基義
この本について
仕事や生活の中で、「自分はどこまで世界を正しく見ているんだろう?」みたいな、説明しづらいモヤモヤが止まらない時があります。考えても考えても、自分の思考そのものがどこに立っているのか分からなくなる感じです。僕もよくそこに迷い込みます。 この本は、そういう時に「いま感じている違和感の正体って、ここだったのか」と少し輪郭を与えてくれました。たとえば、言葉は世界を写すだけじゃなくて「分ける」ことそのものだという視点。あるいは、世界の中に私がいるんじゃなくて、「世界が私という枠の中に位置づいている」という考え方。どちらも、普段あたりまえに使っている思考の座標をいったん外側から見せてくれます。さらに、語れることと語れないことの境目がどこにあるのかを丁寧に追うことで、「自分の経験ってなぜこうも“それしかない”感じがするのか」が腑に落ちてきます。 読後に劇的に何かが変わる、という類の本ではありません。でも、自分の考え方の“限界線”が静かに描き直される感覚があります。思考が行き詰まったときに、もう一つ別の出口があるかもしれないと気づかせてくれる一冊です。 自分の「見えている世界」の成り立ちを言語のレベルから確かめたい人に、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
読書の順序
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