
若田光一 日本人のリーダーシップ~ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験II~ (光文社新書)
小原 健右 and 大鐘 良一
この本について
仕事で判断を急かされるとき、自分の視野が狭くなっている気がすることがあります。チームの空気を乱したくなくて言いにくいことを飲み込んだり、逆に強く出すべき場面で迷って動けなかったり。頭では「冷静に」と分かっても、実際は心が追いつかない…そんなモヤモヤを抱えたまま進んでしまうことが多いんじゃないでしょうか。 この本を読んで一番驚いたのは、宇宙飛行士のような超人的な人たちでさえ、同じ悩みを地道な訓練の積み重ねで乗り越えているという現実でした。冷静さは才能ではなく、何度も「緊急事態に晒される」ことで身につくものだという話は、日常の判断ミスにいちいち落ち込んでいた自分にとってかなり救いでした。また、「協調かトップダウンか」の揺れに悩む若田さんの姿を追うと、リーダーも結局は試行錯誤の連続なんだと、肩の力が少し抜けていきます。 特に、思い込みを排して状況を把握するために視野を外側に広げる訓練の話や、閉鎖空間でのチームの士気を保つために食事の時間を大事にするエピソードは、自分の現場でもすぐに応用できる感覚がありました。チームの成果を守るために、時には代弁者として言いにくいことを伝える姿勢も、きれいごとではなくて実践的です。 職場での判断や人間関係に「自分のバランス感覚が揺れる瞬間」が多い人には、静かに刺さる本だと思います。リーダーに限らず、誰かと仕事をしている人なら、必ずどこかに引っかかる場面があるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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