
完本 中国古典の人間学
守屋 洋
President Inc / 2004-11-04
この本について
仕事でチームを動かすとき、「細かく見すぎて息苦しくしていないかな」とか、「任せたいのに任せるのが怖い…」みたいな迷いって、どうしても出てきますよね。自分では気をつけているつもりでも、気づけば“やりすぎ”か“やらなさすぎ”のどちらかに振れてしまう。その揺れに疲れている人は、実は多い気がします。 『完本 中国古典の人間学』を読んで感じたのは、先人たちがすでに同じ迷いを抱え、試行錯誤してきたということでした。例えば「明なれども察に及ばず、寛なれども縦に至らず」という欧陽修の話は、リーダーの“ちょうどよさ”がどれほど難しいかを静かに教えてくれますし、「小鮮を烹るが如し」という老子の比喩は、必要以上に手を突っ込まない勇気の大事さを実感させてくれます。また、太公望の「兵と暑さ寒さを共にする」姿勢は、部下の立場を理解するとは結局こういうことだよな、と日常の行動レベルで刺さります。 この本は、派手な名言で鼓舞するタイプではなく、「自分のズレをそっと整えてくれる」感覚に近いです。読む前後で劇的に何かが変わるわけではないけれど、翌日ふとした判断の場面で思い出して、少しだけやり方が穏やかになる。そんな効き方をしてくれます。 自分のリーダー像に迷いがある人、あるいは“強さ”と“優しさ”のどちらかに偏りがちな人には、特にしっくりくると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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