
「帝王学」講義――中国古典に学ぶリーダーの条件
守屋 洋
President Inc / 2020-01-11
この本について
最近、立場が上がるほど「どう振る舞えばいいのか分からない」「部下との距離感がつかめない」といった声をよく聞きます。自分なりに誠実にやっているつもりでも、強く出れば独りよがりに見えるし、優しくすれば甘いと言われる。そんな揺れの中で、この本の抜粋を見て保存した人の気持ちはすごく分かります。 たとえば兵を赤ん坊やわが子のように見る、という一節。これを読んで「そんなきれいごと無理だよ」と感じつつも、普段の接し方が積み重なっていざというときの信頼につながる、という地に足のついた視点が腑に落ちます。また、孔子の五つの諫め方の話も、相手や状況によって伝え方を調整する難しさをそのまま代弁してくれるようで、自分のコミュニケーションの癖を振り返るきっかけになりました。さらには「能力より先に、実行があって言葉は後からついてくる」という姿勢も、派手なリーダー論に振り回されていると忘れがちなところです。 この本は、古典を使いながらも精神論を押しつけてこないのがありがたくて、迷いながら動いている人の背中をそっと整えてくれる感じです。肩肘張ってリーダーになろうとしている人よりも、「気づいたら人を導く立場にいて困っている」という方に特に刺さると思います。
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