
砂漠 (実業之日本社文庫)
伊坂 幸太郎
PHP研究所 / 2013-04-01
この本について
最近、何が正しいか分からないまま動いていて、「これで合ってるのか?」と立ち止まることが多いんですよね。人生って自由なはずなのに、自由すぎて困るというか。チェックポイントも指標もなくて、ただ悶えながら進むしかない感じ。そんな時に伊坂幸太郎の『砂漠』を読むと、あの曖昧さごと肯定してもらえるような気がします。 この本の登場人物たちは、特別じゃない学生たちなのに、妙に現実の自分と重なります。たとえば、「恰好悪いけど、堂々としているんだ」という言葉や、「笑ってる東堂の隣にいるのは、俺じゃないと嫌だ」という素直さは、うまく生きようと力んでいた自分をふっと緩めてくれる。さらに、「人生にはチェックポイントなんてない」という会話が続く場面は、正しさ探しの呪いをいったん手放すきっかけになります。 そして何より、この物語は人間関係の“贅沢さ”を思い出させてくれます。大きな正義や立派な理念より、目の前で泣いている人を救う方が大事だろ、というまっすぐな台詞があって、背筋が伸びるというより、肩の力が抜ける感じに近いです。 迷いながらでも前に進む自分を嫌いになりたくない人に、静かに刺さる一冊だと思います。
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ハイライト密度
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