
恋と禁忌の述語論理 (講談社文庫)
井上真偽
講談社 / 2015-01-07
この本について
仕事でも日常でも、目の前の出来事をどう整理していいか分からなくなる瞬間ってありますよね。筋道立てて考えたいのに、気持ちや思い込みが入り込んで、どこから手をつければいいのか曖昧になる。自分もよくそこでつまずくのですが、この本を読んだとき、論理ってもっと身近で、むしろ人間臭いものなんだなと少し肩の力が抜けました。 読者の方が抜き出している「可能性から事実は導けない」とか、「人間が論理的に考えるのに必要なのは四種類の記号だけ」という部分は、まさにその核心で、複雑に見える問題でも、前提とルールを丁寧にそろえれば意外とシンプルに扱える、という視点の転換をくれます。論理式の充足問題のようなガチの話が出てくる一方で、突然「食べても太らないなんて消化器科へ行け」という掛け合いが挟まるところも、この作品のいいバランスで、論理が人間の感情や勘と地続きであることを自然に感じさせてくれます。 物語としての仕掛けももちろん面白いのですが、それ以上に「考えるときの足場をどう作るか」を物語を通して体でつかませてくれる本でした。自分の思考の癖を見直したい人、あるいは“論理って難しそう”という先入観をゆるく壊したい人に刺さるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
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