
いつもそばには本があった。 (講談社選書メチエ)
國分功一郎 and 互盛央
講談社 / 2019-03-13
この本について
日々ニュースやSNSを追っていると、「現実って何なんだっけ?」と立ち止まる瞬間がありませんか。誰かが言う正しさに寄りかかりたくなる一方で、その正しさの根拠がよく分からなくて、もやっとしたまま仕事に戻ってしまう。僕自身もずっとその繰り返しで、結局「自分の見ている世界そのものが揺らいでいる気がする」というところに行き着きます。 『いつもそばには本があった。』は、そんな揺らぎと正面から付き合うための視点をくれる一冊でした。幻想をただ否定して終わらせず、それがどう働き、何を生み出しているのかまで見る姿勢。自分の経験だけでは届かない世界の見方を、他者の言葉を通して手に入れていく感覚。本を読むとは「どう生きるか」を問うための問いを見つける行為だという指摘も、最近「答え」ばかり求められる空気に疲れていた自分にはかなり響きました。翻訳論や国家論に話題が広がっていくのですが、それらも「世界を見る目をどうつくるか」という根っこのところにつながってきます。 刺激より安心がほしい人には向かないかもしれませんが、「自分の世界の見え方をもう一度組み直したい」と感じている人にはしっかり効く本だと思います。抽象論に逃げず、でも即効性のある答えも用意しない。この絶妙な距離感が、いまの時代にはちょうどいいのかもしれません。
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多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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