
コーヒー抽出の法則
田口 護 and 山田 康一
NHK出版 / 2019-02-21
この本について
家でコーヒーを淹れるたびに、味が日によってブレる感じがずっと気になっていました。豆も器具も変えていないのに、なんとなくうまくいった日と「ん?」となる日がある。自分の感覚が鈍いのか、そもそも家庭で安定させるのは無理なのか…そんなモヤモヤを抱えたまま続けていました。 『コーヒー抽出の法則』を読んで印象的だったのは、「原因が曖昧だった部分が、具体的な動作に置き換わる感覚」があることです。たとえば、ポットの湯を必ず八分目まで入れる理由は、湯量そのものより“傾きによる不安定さ”を消すためだと知って、初めて注ぎ方のブレをコントロールしやすくなりました。蒸らしのときの膨らみひとつ取っても、ガス量・メッシュ・湯温のどれが影響しているかを切り分けられると、ただの「なんかうまくいかない」が具体的な調整に変わります。抽出後半をスピーディーに切り上げる理由も、雑味の出方を理解すると腑に落ちます。 この本は、感覚任せになりがちな家庭のドリップを「再現できる作業」に変えてくれる一冊でした。プロ向けの知識というより、家で毎日淹れる人が迷うポイントに手を伸ばしてくれる実務書に近い印象です。毎朝の一杯を安定させたい人、味のブレに小さくストレスを感じている人には特に刺さると思います。
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