
ミルトン・フリードマンの日本経済論 (PHP新書)
柿埜 真吾
PHP研究所 / 2019-11-15
この本について
経済のニュースを見ても、金利だの景気対策だの、結局どこが本質なのか分からないままモヤっと終わることが多いですよね。僕も「なんで日本だけこんなに長く停滞したんだろう」と考えるたびに、原因が多すぎて結局どれが重要なのか見失っていました。 この本は、そういう混乱を少し整理してくれました。とくに刺さったのは、フリードマンがずっと一貫して「日本の停滞は構造改革不足よりも、デフレ的な金融政策が最大の原因だ」と見ていた点です。バブル崩壊後、日本が財政刺激策を繰り返しても効かなかった理由や、名目金利だけを見て「もう緩和し尽くした」と判断してしまった当時の空気の危うさが、具体的な歴史の中で語られます。貨幣量に目を向ければ、日銀がどこで判断を誤ったのかが少しずつ見えてくる感覚があります。 また、恒常所得の考え方のように、短期の数字ではなく“人がどう将来を見ているか”が経済を左右するという視点も、日々の経済ニュースを読むときの補助線になりました。金融政策と物価の関係には限界や不確実性があるというフリードマン自身の慎重さも描かれていて、「マネタリズム=単純な主張」という雑なイメージがほぐれます。 経済を語りたいわけじゃないけど、「いま何が起きているのか」を自分の頭で整理したい人には、静かに効いてくる一冊だと思います。
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ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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