
たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)
原田マハ
幻冬舎 / 2017-10
この本について
仕事でも日常でも、自分の判断に自信が持てなくなる時がありますよね。周りの声に揺れたり、やたらと比べてしまったり。前に進みたい気持ちはあるのに、足元がふわつくようなあの感じ。僕もよくそこで立ち止まってしまいます。 『たゆたえども沈まず』を読んで印象に残るのは、派手な成功ではなく、揺れながらも自分の眼で世界を見ようとする人たちの姿でした。読者が保存した抜粋に、色や空気や質感をとらえる描写が多いのは、彼らが外側の評価よりも「自分が何を見るか」を大事にしているからだと思います。たとえば、絵を見せた瞬間に放たれる「もうひとつ窓ができるようだ」という言葉は、作品そのものより、その人の世界がどう広がったかに焦点がある。こういう瞬間が、この物語には静かに積み重なっています。 また、「たゆたえども沈まず」という言葉が繰り返し出てくる場面は、迷いを否定するのではなく、揺れている状態ごと受け入れる視点を教えてくれます。強くあれ、折れずにあれ、みたいな理想論ではなく、葛藤を抱えたままでも前に進めるという現実的な感覚がある。美術の世界の喧騒や猜疑、羨望の空気が描かれるからこそ、その静かな芯が際立つのだと思います。 ものごとを急に割り切れなくて困っている人にこそ刺さる一冊です。読後に「揺れている自分でもいいか」と、少しだけ呼吸が楽になるような本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要









