
満月珈琲店の星詠み (文春文庫)
望月 麻衣 and 画・桜田 千尋
文藝春秋 / 2020-07-08
この本について
最近、頑張っているのに前に進んでいる感じがしないとか、気持ちが置いてきぼりのまま日々だけが過ぎていく…そんなタイミングってありますよね。無理に走り続けても、結局どこに向かいたいのか分からなくなる。僕も同じで、そんなときは一度立ち止まるしかありませんでした。 『満月珈琲店の星詠み』が沁みたのは、その“立ち止まる時間”を責めないでいてくれたからです。水星逆行のくだりにあるように、振り返りの時期にもちゃんと意味があること。過去の痛みも、満月の光のように手放していけること。そして何より、占星術が未来を決めるんじゃなくて、「自分を知る」ための地図としてそっと横に置いておけるだけだという視点が、重たかった心を少し軽くしてくれました。 読んでいると、鴨川の夜風やコーヒーの香りの中で、自分の気持ちをようやく言葉にできるような感覚があります。悩みを劇的に解決してくれる本ではないけれど、迷子になったときに「ここからでいいよ」と言ってくれる居場所になる。そんな穏やかな物語です。 今の自分の歩みが不安な人や、頑張ってきた心をそろそろ労わりたい人に、静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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