
セイレーンの懺悔 (小学館文庫)
中山七里
小学館 / 2016-11-20
この本について
仕事で判断を迫られたり、チームの空気に流されそうになったり、気づけば「自分が何を大事にしたかったのか」を見失う瞬間ってありますよね。正しさを求めていたはずが、いつのまにか周囲の期待やノリに引っ張られ、気づけば誰かを断罪する側に立っていた…そんなモヤモヤを抱えたまま働く人は多いと思います。 『セイレーンの懺悔』は、まさにその「揺れる自分」と向き合わざるを得なくなる物語です。報道の世界を舞台にしているけれど、描かれているのは職種を超えて共通する問題で、たとえば上司に巻き込まれないための距離感の取り方や、意地や興奮に任せて判断を誤る瞬間の描写が妙にリアルです。読んでいるうちに、自分も同じ過ちをしているかもしれないと静かに刺さってきます。また、間違ったときにどう立て直すかを正面から描いてくれるので、「弱さを抱えたまま働く」ための姿勢が少し整う感じがあります。 特に、自分がなぜこの仕事を選んだのかを思い出す場面は、日々の業務に追われて初心を見失いがちな人には強いヒントになるはずです。正義や使命のような大げさな言葉ではなく、もっと素朴な動機のほうが自分をちゃんと立て直してくれるんだと気づかされました。 仕事に流されて自分の軸が揺れやすい人にこそ届く一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの48%が集中しています。
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