
デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場 (集英社学芸単行本)
河野啓
この本について
日常の中で、自分が何を目指しているのかよくわからなくなることがあります。頑張っているつもりなのに結果がついてこなかったり、周りからの期待と本音がズレていったり。気づけば「このまま続けていいのかな」と、うっすらした不安だけが残る。そんなときにこの本を読むと、成功物語よりもずっと現実に近い、人が抱える弱さや迷いのほうが胸に刺さります。 『デス・ゾーン』の魅力は、栗城史多という人物を英雄にもしないし、切り捨てもせず、関わった人たちの証言を積み重ねていくことで「自分の物語が自分の手に負えなくなる瞬間」を浮かび上がらせているところです。たとえば、生中継ができないならエベレストに行かないと語る場面には、夢を語り続けるうちに夢が独り歩きしていく怖さがにじみますし、占いで登頂のタイミングを決めようとする姿には、判断を他者に預けてしまいたくなるほど追い詰められた心の揺れが見えます。周囲の人が止められなかったという証言にも、誰かの期待を背負い続けることの重さがそのまま出ています。 読んでいて感じたのは、これは登山の本というより、「自分をどう扱うか」をめぐる物語だということです。無理を重ねているときの言動がどう歪むのか、善意がどこから軌道を外れていくのか。仕事でも人生でも、似たような場面に心当たりがある人には静かに効いてくると思います。こんな人に刺さる本です。自分を追い込みやすい性格だと自覚がある人。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要





