
教養を磨く~宇宙論、歴史観から、話術、人間力まで~ (光文社新書)
田坂 広志
この本について
仕事でも人間関係でも、同じような壁に何度もぶつかってしまうことってありますよね。環境を変えても別の形で似た問題が出てくると、何がいけないんだろう、と自分でもよく分からなくなる。僕もそんな時期が長くて、この本を読んだときに「そういうことだったのか」と腑に落ちた場面がいくつかありました。 田坂さんは、出来事を外側から片付けるのではなく、「自分にとっての成長の課題」に光を当てます。その課題を乗り越えると、不思議と次の環境が開いていく、という話が何度も出てきますが、実際に自分の過去をふり返ってみても、妙にタイミングが合っていた出来事が思い当たるんですよね。また、「言語の知」より「体験の知」が効いてくる、という指摘も、最近の自分の学びがエピソードや物語に寄ってきている実感と重なりました。 さらに、この本が面白いのは、教養を“知識の量”として扱わないところです。深い問いを持つことで、知識どうしが自分の中で結びつき、「知の生態系」みたいなものが立ち上がってくる。それを急かさず、生活の中で少しずつ育てていけばいいという姿勢が、読んでいてほっとします。 環境の変化に振り回されがちで、「自分の重心がどこにあるのか分からない」と感じている人に、静かに効いてくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの13%が集中しています。
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