
ゼロから始めるジャック・ラカン ――疾風怒濤精神分析入門 増補改訂版 (ちくま文庫)
片岡一竹
この本について
最近、自分の気持ちを言語化しようとすると、かえって混乱したりしませんか。考えても考えても霧が晴れない感じで、「結局、何に引っかかっているのか分からないまま日常だけが進んでいく」というあの感覚です。僕もよくそこで足が止まります。で、自己分析っぽいことをやってみても、大して変わらないまま終わることが多いんですよね。 この本は、その「堂々巡りの理由」を無意識や《他者》という視点から丁寧に説明してくれます。効率よく問題を解決する方向ではなく、むしろ“自分がいつも見ないようにしていた場所”を別の角度から照らしてくれる感じです。連想がどこへ向かうかを少しずらすこと、言葉が勝手に生む意味の作用に気づくこと、そして「無理なことは無理だ」を受け入れるとはどういう体験なのか。どれも日常で起きているのに、普段の考え方ではなかなか捉えられないポイントばかりでした。 読みながら、自分の違和感の背景にある“欲望の歴史”に目を向けるとはこういうことなのか、と何度も立ち止まりました。治すとか前向きになろうとかではなく、ただ自分の内側で起きている動きを別の秩序で見直すための本です。自分の悩みを「正解探し」で処理するのに疲れた人には、特に刺さると思います。
読書インサイト
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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