
納税、のち、ヘラクレスメス のべつ考える日々 (コルク)
品田遊
コルク / 2024-09-20
この本について
最近、なんとなく「やりたい」と思ってから実際に動くまでが妙に長かったり、SNSの同じ話題ループに疲れたりしませんか。頭ではわかっているのに、気持ちが噛み合わないまま一日が終わる感じ。僕もよくあります。 品田遊さんの『納税、のち、ヘラクレスメス』は、そういうモヤモヤを力づくで解決してくれる本ではありません。ただ、自分でも説明のつかない感情や、行動と気持ちのズレを「そういうことあるよね」と拾い上げつつ、少し角度を変えて見せてくれるところがすごく助かるんです。たとえば、やたら反省ばかりしてしまうときに「それは自分だけの倫理観に祈っているだけかもしれない」と言われると、責めるでも慰めるでもなく、ただ視点がひとつ増える。あるいは、行動できない理由を「溜めに時間を使いすぎているだけ」と示されると、できる・できないの問題じゃなく、構造の話として扱えるようになる。 この本は、世界のざらつきや自分の弱さを、無理に美化もせず切り捨てもせずに扱ってくれる稀な随筆集です。読み終えると「今日を今日にしていい権利は自分にある」という感覚が、ほんの少しだけ手の届くところに来る。そういう微妙な位置づけの変化が心地いい。 自分の感情のかたちがうまく言語化できないまま悩んでしまう人に、とても刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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